決死隊

作詞   佐々木信綱    作曲   上真行    明治三十七年


一、 天皇(きみ)と国とにつくすべく    死地につかんと希(こいねが)う

                        二千余人の其の中に   七十七士ぞ選ばるる

 

        二、 今宵ぞ方(まさ)に身を捨てて    旅順港口塞(ふさ)がんと

                       忠勇無二のつわものは   今しも艦(ふね)を去らんとす

 

              三、 出(いで)て行く人送る人    語(ことば)はなくて手を握り

                                別れを告ぐる真夜中に   マストの上の星寒し

 

                     四、 波の穂のみぞほの白く    白黒(あやめ)も別(つ)かぬ海原を

                                     舷灯消して静々   死地に乗り入る艇(ふね)五艘

 

                        五、 さっと閃く探照灯    忽(たちま)ち起こる砲(つつ)の音

                                          敵は驚き騒ぎつつ   所定めず撃ち出(い)だす

 

      六、 砲弾(たま)は霰(あられ)と降りそそぎ    海波(かいは)立つこと三千丈

                           彼方此方(かなたこなた)を照り交わす   探照灯の物凄さ

 

            七、 何しに騒ぐ敵塁(るい)ぞ    可笑(おか)しき敵の振舞いや

                             鉄より堅き此(こ)の心   弾丸(たま)もいかでか貫かん

 

               八、  敵の砲火を冒(おか)しつつ    湾口深く進み入り

                               我が船沈め帰り来し   我が忠勇の決死隊

 

                    九、 ああ勇ましの決死隊    七十七士の忠勇は

                             我が海軍の花にして   その名薫らん万代(よろずよ)に

 

              

 

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